黒の組織の幹部ベルモット。
『名探偵コナン』の中でも、作中の謎に関わる重要な人物です。
ボスである「あの方」と近しい関係であったり、組織のメンバーでありながらコナンを守ったりと、様々な謎が隠されています。
ベルモットの秘密や正体が明かされれば、ボスの正体や黒の組織の目的も明かされることでしょう。
「A secret makes a woman woman…」
「女は秘密を着飾って美しくなるのよ…」
今回は『名探偵コナン』の謎に迫るための重要キャラクターであるベルモット。
そんなベルモットと登場人物たちとの関係を、コナンを助ける理由やボスの正体についても考察しながら紹介していきます。
もくじ
名探偵コナンベルモットの正体とは?
「千の顔を持つ魔女」
そう称されるほど、一流の変装術や声帯模写の技術を持つベルモット。
様々な人物に変装して、情報収集や潜入任務を行っています。
彼女の正体や、ボスとの関係を考察していきます。
ベルモットのプロフィール
アカデミー賞の受賞経験もある大女優シャロン・ヴィンヤードがベルモットの正体とされています。
シャロン・ヴィンヤードという表の顔を持ちながら、20年近く前から組織メンバーとして活動しているのです。
同時に、シャロンの娘であるクリス・ヴィンヤードとしての顔も持っていて、かつてはシャロンとクリスの一人二役を演じていました。
シャロンが死亡したよう偽装し、現在はクリスとして活動しています。
ベルモットの年齢が変わらない理由は?
ベルモットは20年前に、FBI捜査官ジョディの父親を殺害しています。
【漫画42巻File433】ではジョディとベルモットが対峙するシーンが描かれます。
「貴方…どうして年をとらないの?」
ジョディがベルモットに問います。
20年前に父親を殺した女性と、再開したベルモットの見た目が変わっていないことに疑問を感じるジョディ。
このとき、赤井が放った銃弾がベルモットの顔を掠めています。
ベルモットが顔から出血していることから、クリスの顔が素顔だと分かります。
【漫画78巻File818~824】ミステリートレイン編での、ベルモットと工藤有希子との会話。
この会話中で、かつてのシャロンの顔が老けメイクであったことが分かっています。
少なくとも、20年間ベルモットに年齢の変化がなかったことになります…
ベルモットの見た目が変わらないのはAPTX4869の効果?
コナンや灰原が幼児化した原因であるアポトキシン4869。
飲むことで身体が幼児化する。
また、体内に証拠が残らない殺人薬であることがわかっています。
ベルモットが20年間容貌が変わらずにいるのも、アポトキシン4869によるものと推測できます。
しかし、両親の研究を受け継ぎアポトキシン4869を作ったのは灰原哀です。
灰原がアポトキシン4869を作ったのが数年前。
アポトキシン4869の元となる薬を作ったのが、灰原の両親である宮野厚司・エレーナ夫妻。
宮野厚司・エレーナ夫妻は、灰原が生まれてすぐに事故死しています。
その時点で薬は未完成。
灰原の年齢は現在18歳なので、宮野夫妻が組織で薬の開発に携わっていたのがおよそ20年前ということになります。
宮野夫妻は希望を込めてシルバー・ブレットと開発中の薬を呼んでいました。
宮野夫妻の描写から、殺人薬を作っていたとは思えません。
薬の真の目的は、幼児化や不老不死やクローンではないかと言われています。
現在も薬の目的は明かされていませんが、ベルモットの容姿の謎に関わっている可能性は高いでしょう。
【漫画1110話】ではコナンと灰原がアポトキシン4869について会話するシーンがあります。
身体測定で身長が1ミリも伸びていなかったコナン。
「これって薬のせいじゃねぇよな?」
こう尋ねるコナンに対して灰原は否定しますが、なにやら意味深な表情をしています。
アポトキシン4869には、若返りに加えて不老の効果があるとすると、ベルモットが年をとらないことも説明がつきます。
薬の開発の目的については、今後新しい情報が出てくるでしょう。
名探偵コナンベルモットボスとの秘密の関係とは?
「あの方のお気に入り」
ジンやキャンティなど、複数の人物がベルモットのことを同様に語っています。
ベルモットとボスであるあの方との関係は明かされていません。
しかし、多くの描写から、ベルモットとあの方が親密な関係であることは確実です。
【漫画42巻File434】でのボスからベルモットへのメールには、
「どうやら私はお前を自由にさせ過ぎたようだ。
私の元へ帰ってきておくれベルモット。」
と書かれてあり、部下と上司の関係以上の間柄を思わせます。
作中ではベルモットが独断での行動を赦されていることが幾度も描かれています。
ベルモットがあの方にとって特別な存在であることの証拠でもあります。
名探偵コナンベルモットと黒の組織との関係は?
ジンやウォッカなどの組織幹部たちと、行動を共にすることが多いベルモット。
ベルモットと黒の組織メンバーとの関係も見ていきましょう。
ベルモットとRUMの関係
あの方のお気に入りであるベルモットと、組織のNO2であるRUM。
どちらも組織の重要人物という共通点はありますが、2人の関係性についてはあまり明かされていません。
しかし、ベルモットとRUMが関わりを持ったシーンは何度か出てきています。
劇場版『純黒の悪夢』において、RUMが連絡を取っていたのはRUMの右腕であるキュラソーとベルモットのみでした。
【漫画File1107】では、17年前の羽田浩司事件でRUMがベルモットについて語っているシーンもあります。
ベルモットとジンの関係
組織の中核を担っているジン。
【漫画29巻File287】での、作中で初めてジンとベルモットが顔を合わすシーンでは、
「ねえ、そんな事より…どう?
今夜…久しぶりにマティーニでも作らない…?」
とベルモットがジンに言っており、2人がかつて肉体関係を持ったことを匂わせています。
ジンとベルモットが親密な関係であった可能性はありますが、
「あの女の秘密主義にはうんざりしていたところだからな…」
「妙な真似をしたら殺せ。
たとえあの女が…あの方のお気に入りだとしてもな…」
などのように、ジンがベルモットに対して嫌悪感を抱いていると思わせるシーンが幾度もあります。
実際に、ジンがベルモットに銃口を突きつけているシーンも存在します。
ベルモットとキャンティ・コルンとの関係
組織の腕利きスナイパーであるキャンティとコルン。
同じく組織のスナイパーであるカルバドスは、キャンティやコルンと親しかったようです。
【漫画42巻File425】では、ベルモットが灰原暗殺のためにカルバドスに協力を要請しています。
カルバドスはベルモットに恋心を抱いていました。
その気持ちを利用してカルバドスに協力させた挙句に、赤井の登場によってベルモットはカルバドスを見捨てて逃走しました。
結果、カルバドスは死亡。
このことでキャンティとコルンはベルモットのことを憎んでいます。
キャンティはベルモットについて、
「あの方のお気に入りでなければとうの昔に殺ってるところさ!」
と語っています。
ベルモットとバーボンの関係
ベルモットと行動をともにすることが多いバーボン。
公安の降谷零、探偵の安室透の顔も持ち合わせています。
RUMのことを知っていたり、ベルモットの秘密を握っていたりと、スパイでありながら黒の組織の中核まで潜り込んでいるのは確実のようです。
「なにしろ僕はあなたの秘密を握っている数少ない人物の一人…」
「組織のメンバーが知ったら驚くでしょうね。
まさかあなたがボスの…」
のように、今だ明かされていないベルモットの正体やボスの秘密を匂わせる発言をしています。
また、コナンや赤井は、彼が黒の組織と公安の2つの顔を持っていることを知っています。
劇場版では、この3人が協力するシーンも何度か描かれています。
ベルモットとキールの関係
表の顔はアナウンサーの水無玲奈。
CIAの諜報員が真の姿で、黒の組織にスパイとして潜入しています。
父親のイーサン・本堂も同じくCIAの諜報員で、組織への潜入中に死亡。
父親の跡を継ぎ、彼女もまた組織の幹部にまで上り詰めています。
【漫画48巻File499】で初登場。
水無怜奈として小五郎と接触しますが、組織の任務中にFBIに捕らえられます。
意識を失い病院に収容されますが、黒の組織に再び奪還されます。
このストーリー中では、ベルモットがキールに対してスパイの疑いを持っている描写がありました。
劇場版を含めた作中では、彼女がコナンたちを助けるシーンが多数描かれています。
ベルモットとシェリー(灰原)との関係
組織でアポトキシン4869の開発に携わっていたシェリー。
アポトキシン4869を服用し幼児化、その後組織から逃亡。
現在は灰原哀として阿笠博士宅で生活しています。
ベルモットは度々、シェリーのことを殺害しようとしています。
「恨むのならこんな愚かな研究を引き継いだ貴方の両親を…」
「彼女だけはこの世にいてはならないのよ」
アポトキシン4869や、薬を開発したシェリーの存在を是が非でも消し去りたいようです。
ベルツリー急行編以降は、コナンだけでなく灰原を助けるような行動もしており、何かしらの心情の変化が見て取れます。
ベルモットと赤井秀一との関係
FBIの赤井秀一と黒の組織のベルモット。
自分が所属する組織に害をなす人物として、互いに命や身柄を狙い合っています。
【漫画42巻File433】で赤井は皮肉を込めてベルモットを、
「腐ったりんご(ラットゥンアップル)」
の標的名で呼んでいます。
あの方が赤井のことを
「組織に仇をなす銀の弾丸(シルバーブレット)になり得る」
と脅威を持っていると語られていました。
しかし、ベルモットは赤井ではなくコナンに
シルバーブレットになってほしいと願っているようです。
名探偵コナンベルモットコナンとの秘密の関係とは?
黒の組織の一員でありながら、幾度もコナンを危機から救っているベルモット。
コナンとベルモットはどのような関係なのでしょうか?
ベルモットとコナンの関係は?
【漫画34・35巻File350~354】のNY編。
コナン(工藤新一)の母である工藤有希子に誘われて、新一と蘭がNYの舞台を観に行きます。
この時にハリウッド女優であるシャロン・ヴィンヤードと初めて会うことになります。
劇場での殺人事件を新一が解決。
その帰り、新一と蘭はNYを騒がせている通り魔に襲われます。
通り魔がビルから転落しそうになったところを、蘭と新一が自分たちの身の危険を顧みずに助けるのです。
なぜ自分を助けたのかと訝しがる通り魔に対して、
「わけなんているのかよ。人が人を殺す動機なんて、知ったこっちゃねーが…
人が人を助ける理由に…論理的な思考は存在しねーだろ?」
という新一のセリフがあります。
この通り魔の正体はベルモットだったのです。
後にシャロンが有希子に、
「あなたの言う通り…私にも天使(エンジェル)がいたみたい…」
と語っています。
これ以来、ベルモットはコナンを「Cool guy(クールガイ)」、
蘭を「天使(エンジェル)」
と呼んでおり、彼らの命を守るようになりました。
ベルモットはコナンと蘭のことを、
「命よりも大切な宝物」
と語っています。
ベルモットがコナンの正体を知っているのはなぜ?
工藤有希子と、ベルモット(シャロン・ヴィンヤード)は女優仲間であり親友でもあります。
有希子の息子である新一の顔を、ベルモットがアルバムなどで見たことがあったのです。
【漫画24巻File239】では、灰原の正体がバレないよう、コナンが自分のメガネを灰原に掛けさせていました。
この時、クリス・ヴィンヤードとして来日していたベルモットが、素顔のコナンを見て疑問を抱きます。
その後、新出智明に変装して帝丹小学校に潜入したベルモット。
コナンの正体が工藤新一だと確信を得たのです。
名探偵コナンベルモットの正体とは?まとめ
『名探偵コナン』黒の組織の中でも、異彩を放っているキャラクターベルモット。
そんなベルモットの秘密や、ベルモットとの関係から読み取れるボスの正体などについて考察してきました。
- 黒の組織のメンバーでありながら、コナンを助けるのはなぜか?
- ボスの正体を知っているのか?
- コナンの正体を知っているのはなぜ?
ベルモットの秘密や、コナンはアポトキシン4869の謎を解明するのかなど、まだまだ気になることがたくさんありますね。
最近では、RUMの正体や赤井務武の過去など、重要な真実が明かされつつあります。
今後の連載で、『名探偵コナン』のストーリーの根幹となる謎に近づいていきそうです。