この記事では、天国へのカウントダウンの犯人の動機や、伏線やラストシーンについて解説していきます。
2023年公開の名探偵コナン劇場版『黒鉄の魚影(サブマリン)』
興行収入が100億円を超える大ヒット作品となりました。
興行収入を伸ばし続けている『黒鉄の魚影』ですが、劇場公開が間もなく終了すると言われています。
そんな『黒鉄の魚影』の大ヒットを記念して、金曜ロードショーでは2週連続で名探偵コナンの劇場版が放送されるんです!
『ブラッククロージング』と称して、過去の作品の中から黒ずくめの組織が登場する2作品が放送されます。
- 天国へのカウントダウン
- 純黒の悪夢(ナイトメア)
数あるコナン劇場版作品の中でも、『天国へのカウントダウン』はファンの多い作品かと思われます。
ところで、天国へのカウントダウンが公開されたのは20年以上前で、劇場版5作目の作品です。
見たことはあっても、内容は忘れてしまっている方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、天国へのカウントダウンの犯人の動機や、伏線やラストシーンについておさらいしてみます。
もくじ
天国へのカウントダウン犯人の動機は?
富士山が一望できる、西多摩市のツインタワービル・スイートルームで殺人事件が発生する。殺されたのは市議会議員・大木岩松。傍らには2つに割られた猪口が残されていた。一方、黒ずくめの組織と灰原の怪しい動きに気づいたコナンは、この事件に黒ずくめの組織が関わっているのではないかと警戒を強める。そんな中、ツインタワービルで開かれるパーティーにコナンや少年探偵団も招待される。しかし会場では更なる殺人、そして、ビルの中階で謎の爆発が発生し…。
トムス-エンターテイメント
恒例のキャンプを楽しむ少年探偵団・阿笠博士一行。
彼らはキャンプからの帰りに、完成間近のツインタワービルの見学に行きます。
オープンパーティー準備中のツインタワービルには、建設に関わった人物たちが勢ぞろいしていました。
- 常盤 美緒(ときわ みお) TOKIWAの社長
- 大木 岩松(おおき いわまつ) 西多摩市の市議
- 沢口 ちなみ(さわぐち ちなみ) TOKIWAの社長秘書
- 原 佳明(はら よしあき) TOKIWAの専務取締役、プログラマー
- 風間 英彦(かざま ひでひこ) 建築家
- 如月 峰水(きさらぎ ほうすい) 日本画家
その後、市議の大木が殺害され、プログラマーの原も死体となって発見されます…
2人の被害者の傍らにはお猪口(おちょこ)が置かれており、何かしらのダイイングメッセージだとコナンは推理します。
犯人の動機は?
ツインタワービルのオープンイベント当日、TOKIWAの社長である常盤美緒がピアノ線で首を吊られ殺害されます。
黒の組織によって、ツインタワービルの爆破が開始。
人々がビルから逃げ出す中、コナンが犯人の元へと向かいます。
コナンの向かった先にいたのは、画家の如月峰水でした。
如月峰水こそが、これまでの連続殺人の犯人だったのです。
峰水はなぜ、常盤や大木を殺害したのか?
その動機は”ツインタワービルによって自らが所有する別荘から富士山が見えなくなった“という驚くべきものでした。
富士山をこよなく愛していた峰水。
富士山を一望できる小高い丘に別荘を建て、そこから見える富士山を描くことを生きがいとしていました。
そんな生涯をかけての生きがいを奪った2人
- 常盤 美緒 大木に賄賂を渡しツインタワービルを建設
- 大木 岩松 市の条例を改正し、ツインタワービル建設を後押し
の殺害を企てたのです。
ちなみに、プログラマーの原佳明を殺害したのは峰水ではありません。
原の死体を偶然見つけた峰水。
同一犯による連続殺人と見せかけるため、大木の傍らに置いた物と同じおちょこを置いたのです。
原の死亡推定時刻、峰水にはアリバイがありました。
峰水は偶然を逆手に取り、自分への疑いの目を逸らすことに成功します。
原佳明を殺害した犯人は?
TOKIWAの専務取締役でもあり、優秀なプログラマーでもあった原佳明。
原はその優秀さを買われ、黒の組織のエンジニアという裏の顔も持っていました。
原は組織を裏切り、組織のデータを盗もうとします。
それがバレてしまい、ジンに殺害されたのです。
原が盗もうとしていたデータの内容は明かされていません。
組織を強請るため、もしくはデータを売却するなど、金銭目的の要素ではないかと予想されます。
天国へのカウントダウンおちょこの伏線の意味
“富士山を描く“という生きがいを奪われたのが、犯人である如月峰水の犯行動機でした。
大木岩松と原佳明の死体の傍らに置かれた”おちょこ”。
峰水はおちょこにどんな意味を込めたのでしょうか?
また、常盤美緒の殺害現場にだけおちょこが無かった理由も気になるところです。
そんな、峰水の残したおちょこの伏線について解説します。
真っ二つにされた富士山
殺害現場に峰水が残したおちょこは、いずれも半分に割れた状態でした。
この状態は、何を意味しているのでしょうか?
割れたおちょこが示しているのは、
- おちょこ 富士山を象徴
- 割れている状態 ツインタワービルが富士山の景観を真っ二つに切り裂いた
という事を表し、峰水の被害者たちに対する恨みが込められていたのです。
常盤美緒の殺害現場におちょこがなかった理由は?
唯一、常盤美緒の殺害現場にはおちょこが残されてはいませんでした。
これについては、
“常盤美緒の死体によって、峰水の描いた富士山が割れていたため“
とコナンが推理しました。
常盤美緒が殺害されたのは、ツインタワービルのオープンセレモニーの壇上でした。
オープンを祝して峰水が寄贈した富士山の絵を、観客に披露する。
絵の披露に合わせて、常盤美緒は殺害されたのです。
天国へのカウントダウンのラストシーンを解説?
如月峰水の犯行を暴いたコナンですが、ツインタワービルの爆発は続いています。
コナンや少年探偵団の活躍で、タワーからの脱出に成功しました。
ラストシーンには、灰原が残ろうとした理由やタワーが爆破された理由など、気になる要素がまだまだ残っています。
そんな、ラストシーンの見どころについても見ていきましょう。
灰原が残ろうとした理由は?
爆発が進むツインタワーに残された、少年探偵団。
ヘリでの救助は失敗。
自力での脱出は不可能かと思われました。
そこでコナンが、展示用のスポーツカーで隣のビルに飛び移るという策を思いつきます。
しかし、灰原からは
「無理よ…」
との一言が。
隣のビルとの距離が50メートル、高低差は20メートル。
ここから必要な時速をコナンと灰原が計算します。
20メートル落下する時間を求める式:t=ルート(2s/g)
t:求める時間
g:重力加速度(9.80665m/sec)
s:落下距離 20メートル
これに数字を当てはめると、
t=ルート(2×20/9.80665)=2.02秒
20メートル落下するのに、約2秒
2秒で60メートル進むための速度=時速108km
という計算から、隣のビルに飛び移るのは無理だと言います。
(この計算を暗算でできるコナンと灰原って…)
そこでコナンが、爆弾による爆風を利用することを提案。
しかし、この策を成功させるには、爆弾のタイマーを把握している必要があります。
タイマーの把握のため、灰原が直前までタイマーのそばに残ることになりました。
いざ、作戦を実行。
爆破の直前になりますが、灰原はタイマーのそばを離れません。
コナンたちを確実に助けるため、灰原は命を捨ててタイマーの正確なカウントをし続けたのです。
そこで車から駆け出したのが元太でした。
「米粒ひとつでも残したら、バチが当たるってな!」
元太と灰原が駆け込み、車が発信。
爆風の勢いで、無事に隣のビルに飛び移ることに成功しました。
ツインタワービル爆破の理由は?
ツインタワービルに爆弾を仕掛けたのは如月峰水ではなく、黒の組織の仕業でした。
彼らが爆弾を仕掛けた理由は、
- 原が盗もうとしていたデータを有するTOKIWAのメインコンピュータを破壊する
- シェリーを抹殺する
というもの。
ちなみに、灰原=シェリーだとバレていた訳ではなく、髪型をミディアムボブにしていた園子を見たジンが、園子がシェリーだと勘違いしていただけでした。
シェリーではなく全くの別人だとわかったことで、ジンとウォッカはその場を立ち去って行きました。
まとめ
天国へのカウントダウンの犯人の動機や、伏線やラストシーンについて解説してきました。
連続殺人の犯人は如月峰水、ツインタワービルの爆破黒の組織の仕業で、それぞれ動機は異なっていました。
天国へのカウントダウンは初めて灰原にピックアップした作品で、思い入れのあるファンの方も多いのではないでしょうか?
昔観た方も、見たことがない方も、ぜひご覧になってほしい作品となっています!